外壁カバー工法(重ね張り)のメリット・デメリットと費用を解説!塗装・張り替えとの違い
外壁のリフォームを検討する際、カバー工法を施行する場合は初めての経験の方が多く、
沢山の疑問点や不安点があると思います。
こちらの記事では外壁のカバー工法のメリット・デメリットや、塗装や張り替えとの違いについてご紹介します。
目次
外壁カバー工法(重ね張り)とは
外壁カバー工法とは、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ね張りする工法で、
ALC・モルタル・窯業系サイディングなど、様々な外壁材の上から新しい外壁材を重ね張りします。
耐久性が平均30年と塗装よりも長持ちするうえ、費用が外壁材を張り替えるよりも安価なため、
コストパフォーマンスがよく、断熱性と防音性が優れていることが特徴です。
外壁カバー工法(重ね張り)のメリット
①費用と工事期間を抑えられる
重ね張りは工事期間中に家を空けて頂く必要がなく、住みながらの施工が可能で、
張り替えリフォームと違って既存の外壁を取り除く必要もありません。
下地材が腐食していないか確認するために、一部外壁材を剥がすことはありますが、
大部分は残したまま、新しい外壁を張ります。
そのため、外壁の解体や撤去・処分にかかる手間や費用は発生せず、
張り替えリフォームと比べると、工事の期間・費用を削減できます。
②断熱性・防音性の向上が見込める
外壁材を重ねることで、壁と壁の間には空気の層がつくられます。
この空気層が、暖かい空気や冷たい空気などを遮断するため、エアコンの光熱費削減にも繋がります。
また、外壁が二重になることにより、遮音性も高くなります。
車両の走行音など、屋外から聞こえてくる騒音を抑えることができます。
外壁カバー工法(重ね張り)のデメリット
①建物の総重量が増加して耐震性がやや下がる
外壁材が増えることにより、建物全体の重量が増加します。
重量のある建物ほど地震で揺れやすい傾向があるため、外壁の重ね張りを行うときには、
外壁材の重さも配慮しておくポイントです。
一般的には「金属系」や「樹脂系」のサイディングボードが軽量であるため、
これらの外壁材を利用することが多いです。
②内部結露が発生する場合がある
外壁の重ね張りを行うと、壁の内側に結露が発生することがあります。
原因は、外壁の内と外に生じる気温差、既存の壁と重ね張りをした外壁の間の湿気です。
しかし、壁の中に胴縁(どうぶち)「空気の通り道」をつくることで、内部結露は防げます。
施工する際に、外壁材を張りつけるための胴縁という部材を間隔を空けて配置すると、空気の通り道ができあがります。
重ね張りリフォームを実施する際には、胴縁の施工まですることをおすすめ致します。
③外壁の下地が補修できない
外壁カバー工法は既存の外壁の上に新たな外壁材を重ねる工法ため、施工後は下地の補修ができません。
▪️カバー工法できないケースがある
外壁カバー工法は、既存の外壁が激しく劣化している場合、施工できないことがあります。
また、集合住宅や商業地域に多い「耐火構造」と「防火構造」の建物には、
不燃材料を用いないと法律上施工できず、 木質系や樹脂系のサイディングは使用できません。
外壁が激しく劣化している場合は、 建物自体の耐久性が著しく低下したり、
補修費用が高くなったりするため、外壁材の張り替えがおすすめです。
▪️施工する外壁材が限られる
外壁カバー工法には、耐震性が低下しにくい「金属系サイディング」を用いるのが一般的です。
サイディングの種類は「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4つがありますが、
耐用年数や重量などの観点から金属系が最適です。
カバー工法(重ね張り)におすすめの外壁(サイディング)材は?
窯業系サイディング
▪️特徴
①デザイン性に優れている
②防火性が高い
③サイディングの中では安価
▪️メリット
①デザイン性に優れている
②ラインナップが豊富
③防火性が高い
④価格が安い
▪️デメリット
①重量がある
②耐震性が下がる
③熱を吸収しやすい
④コーキング部分にもメンテナンスが必要
⑤コーキングの劣化が雨漏りの原因になる
金属系サイディング
▪️特徴
①耐久性がある
②熱、凍結に強い
③軽量であり耐震性が最も下がらない
▪️メリット
①耐久性がある
②熱と凍結に強い
③防音性がある
④サイディングの中で最も耐震性が下がらない
⑤施工がスムーズに行える
▪️デメリット
①サビが発生しやすい
②傷がつきやすい
③デザインの自由度が低い
木質系(木製)サイディング
▪️特徴
①木特有の温かみのある風合い
②高い断熱性がある
③こまめなメンテナンスが必要
▪️メリット
①高い断熱性能がある
②木特有の温かみのある風合い
▪️デメリット
①燃えやすい
②腐りやすい
③施工できる業者が少ない
④こまめなメンテナンスが必要
⑤ほかのサイディングより費用が高い
樹脂系サイディング
▪️特徴
①衝撃や雨、凍結に強い
②軽い汚れなら簡単に落とせる
③対応可能業者が少ない
▪️メリット
①凍結に強い
②衝撃に強い
③雨に強い
④掃除がしやすい
⑤軽量
▪️デメリット
①デザインの種類が少ない
②施工できる業者が少ない
③施工費が高額
④温度差で伸縮する
専門家に相談して最適な解決策を
外壁塗装とは違い、外壁カバーを施工される方は人生に一度の経験になる方が多いはずです。
そのため、疑問点や不安点は多々あると思います。
外壁材を上から取り付けるため、わからないまま進めてしまった場合に引き返す手間と労力だけではなく、
沢山の費用までかかってしまう可能性があります。
信頼できる専門家に相談して最適な解決策を見つけることで、美しく耐久性のある住まいを実現できます。
福岡市近郊や糟屋郡で外壁カバーの見積もりをご希望の方はお気軽に弊社へご相談ください。
外壁カバー工法をご検討中のお客様で詳しい詳細を知りたい方はこちらから
⇨⇨⇨外壁カバー工法の料金や流れ
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