モルタル外壁とは?リフォーム内容やメンテナンスの目安について。
モルタル外壁とは、日本の戸建て住宅などに使用されている外壁材の種類の一つで、サイディングに次いで使用されている外壁材です。
セメントと砂と水を固めて作られた物で無機質であることから耐火性に優れているのが特徴です。
ただ、その反面水には強くない特性もあります。 構造としては内側から下地板→防水紙→ラス網→モルタルという順番で、
ラス網とはモルタルが剥がれないように亜鉛メッキ鋼板を原料とした金網状のもののことです。
上記でも記載した通り、モルタル自体は水に強くないと言う特性があるため、
そこをカバーするために耐水性のある塗料で塗装することで補うことができます。
モルタルのメリット・デメリット
メリット
①耐火性に優れていると言う点
②金属系の外壁材と違い、熱を持ちにくいという特性からくる断熱性
③夏場は屋外からの熱を通しにくくするため快適に過ごせる
デメリット
①外壁材の特性上、表面がボコボコしているため、空気中に含まれる砂やほこりなどで汚れが目立ちやすい
→コケやカビなども付着しやすいため、メンテナンスを怠ると更なる景観の悪化に繋がります。
②ヒビ割れが発生しやすい
→近年、外壁材として使われることが多くなったサイディング材のようにつなぎ目がないため、
強風や地震などが起こった際に振動を逃すことができず、直接的に衝撃を受けてしまうためヒビ割れが発生しやすくなります。
モルタル外壁のメンテナンス・塗装時期の目安
ヒビ割れが発生した場合や、塗装をした方が良い目安を五つお伝えします。
①チョーキング(現象)
外壁(塗装)の表面が白い粉状の状態になっていることを指し、手で触れると白い粉が付くのが一つのサインになります。
外壁の塗装が風や日光に含まれる紫外線などを一定期間受けることで塗料に含まれる合成樹脂などが分解して、外壁の表面状に白い粉として現れます。チョーキングが起こることで外壁が崩れたり、倒壊の危険などといった大規模な現象に繋がることはありませんが、
チョーキングを放置し続けてしまうと、このあと説明するカビや外壁塗装の剥がれなどに繋がっていってしまいます。
②クラック(ヒビ割れ)
一般的なクラックが起こる原因としては経年劣化や地震などが挙げられます。
上記でも記載させて頂いた通り、モルタル外壁は塗装(塗料)が落ちたりしてしまうと防水性を失い、水分を吸収してしまいます。
そうすると吸水した時と乾燥した時で膨張差が出てしまいクラックが起こってしまいます。
また、クラックには重症度によって大きく2つに分けられ、ヘアークラックと構造クラックがあります。
ヘアークラックとは呼んで字の如く髪の毛ほどのクラック(0.2〜0.3ミリ)のことを指し、
ヘアークラックが起こったからといってすぐに雨漏りなどが引き起こるわけではありませんがメンテナンス(塗装)を行う1つの目安になります。
しかし、放置したり地震などによって大きな衝撃が外壁に加わると構造クラックに発展することがあります。
構造クラックとは0.3ミリ以上のクラックのことを指し、構造クラックが発生してしまうと雨漏りをしてしまう可能性が高まります。
③変色
モルタル外壁の変色が起こる原因としては塗料に含まれる樹脂が、日光に含まれる紫外線や雨風によって劣化し引き起こります。
変色に関しては雨漏れが起こる原因とは直接的な関係はありませんが、外壁に塗装されている塗料が剥がれたり、
落ちていることが推察されるのでモルタル外壁の変色が進んでいる場合には塗装する1つの目安となります。
④カビ
日光が当たらない面は湿度が高くなりやすく、モルタル外壁にカビが発生することがあります。
モルタル外壁に施されている塗料には防水性と防カビ性があります。
カビの発生が雨漏れなど直接的な被害をもたらすことはありませんが、モルタル外壁の塗装が落ちているサインにもなります。
⑤浮きや剥がれ
モルタ施工不良や経年劣化によって外壁表面が剥がれたり、浮いてくることがあります。
外壁表面に施されている塗装が剥がれると防水性を失い、モルタル自体が水分を多く含んでしまい、剥がれたりすることがあります。
こういった剥がれなどの現象が起こってしまっている場合に関しては早急に改善をしないと雨漏りに繋がってしまうため注意が必要です。
モルタル外壁のメンテナンス・リフォーム内容
上記のようにモルタル外壁は長年経過すると様々な症状が出てきます。
こういった様々な症状が出た場合に関しては再塗装をして改善を行います。手順は以下になります。
①まずモルタル外壁表面についている古い塗装(塗膜)やカビ・コケなどを高圧洗浄機で洗い落とします。
こうすることで新しい塗装(塗膜)が剥がれ落ちにくくなります。
②次に高圧洗浄で落ちなかった微量な塗膜などをケレン作業
(ヤスリなどで擦って、汚れやサビを落として塗料の付着を良くする作業のこと)で取り除いていきます。
③下地の調整を行います。
クラックが起こっている際にはU字カット(クラックの深さの幅を10mmに合わせてカットすること)を行った上で、
コーキング剤を充填して隙間を埋めていきます。
④下塗りを行います。
下塗りとは塗料(塗装)とモルタル外壁の密着性を高めるためにシーラーやサーフと呼ばれる塗料や、
弾性塗料(ひび割れ防止効果のある塗料)などを塗ります。
⑤下塗りが乾燥したら中塗り・上塗りを行います。
3度塗りのうちの2回目と3回目はそれぞれ中塗り、上塗りといい、この2回の重ね塗りすることによって、
耐久性が高くムラのない均一な塗膜が完成します。
以上がモルタル外壁の施工工程になります。
モルタル外壁は塗装(塗膜)が剥がれると症状の悪化に繋がりやすいため、
より強固な外壁にされたい方はサイディング外壁などへのカバー工法(主に金属系サイディング外壁材への上貼り作業)や、
張り替えを検討してみるのも一つかもしれません。
専門家に相談して最適な解決策を
モルタル外壁は現在主流となっているサイディング外壁などに比べて安価な反面、定期的なメンテナンスが必要になります。
メンテナンスを怠り雨漏れに繋がると住宅の寿命の低下に繋がりかねません。
専門家に相談して最適な解決策を見つけることで、美しく耐久性のある住まいを実現できます。
福岡市近郊や糟屋郡にお住まいの方でモルタル外壁に関するメンテナンスや点検をご希望の方はお気軽に弊社へご相談ください。
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